島根県立三刀屋高等学校掛合分校

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すべてのものに感謝を ~学力育成事業トップセミナー~
UPDATE: 2025-10-08
10月8日(水)5・6限に学力育成事業「トップセミナー」を行いました。講師は、落語家として、またテレビや舞台でもナビゲーター・俳優としても幅広く活躍されている柳家 花緑(やなぎや かろく)氏をお迎えしました。

前半は、演目「つる」「時そば」の古典落語をそれぞれ披露していただきました。
大半の生徒たちは初めて目の前で落語を聴きましたが、普段使う「ギャグ」とは異なり、「常識に対する非常識」で笑う「シャレ」の世界に次第に引き込まれました。その噺(はなし)の合間には花緑師匠の生い立ちや落語界の詳細にも触れていただき、噺家の厳しさも垣間見ることができました。

後半は、「他人と比べない生き方の提案」を演題に講演していただきました。
花緑師匠は、ADHD(注意欠如多動症)、ディスレクシア(識字障害)であることを公表され、これまでのご自身の経験やそこから得られた生活の工夫、前向きに歩むためのヒントについて語っていただきました。
特に、「学校は順位をつけるところであるが、そもそも比べる必要はない。比べるから発達に障害があることが生まれる。個性でいいじゃないか!」の問いかけには考えさせられました。また、
 「『恋』はすぐに冷めるもの。『愛』は『心を受け入れる』と書く。『感謝』とは『愛』、心で感じること。」
 「当たり前なことは一つもない。すべてのことは当たり前ではない。」
 「人生に感謝すると『愛』が育っていく。だから『ありがとう』と言おう。」
 「『感謝』の反対は『がんばる』。『がんばる』は『我を張る』が語源であるから、その反対の『感謝』とは『協力し合う』という意味である。ぜひ『感謝を感じられる人』と巡り合えるように。」
という言葉がたいへん印象的でした。

このセミナーでは、生徒一人ひとりが自らの生き方や考え方を振り返る機会となりました。また、同じような困難を抱える生徒たちに日々の生活や学習に活かせる具体的なヒントをいただきました。
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